精進落としは、四十九日法要を終えた後に、参列者へ感謝の気持ちを伝えるために食事を振る舞う仏教行事です。
近年では、様々な事情で精進落としを行わないケースも増えています。
この記事では、精進落としをしない場合の流れとマナーについて解説します。
精進落としをしない場合
精進落としは、四十九日法要を終えた後に、参列者へ感謝の気持ちを伝えるために食事を振る舞う仏教行事です。
近年では、様々な事情で精進落としを行わないケースも増えています。
精進落としをしない場合でも、失礼のないように、事前にしっかりと準備しておくことが大切です。
この記事で学んでいきましょう。
精進落としの意味
まず、精進落としとはどういったものなのでしょうか?
精進落としとは、葬儀後に参列者を招いて開かれる会食のことです。
本来は四十九日の忌明けに、喪に服している期間食べていた精進料理から通常の食事に戻すことを意味していました。
近年では葬儀当日の火葬後に行われることが一般的になっています。
ですが、様々な事情で精進落としを行わないケースも増えています。
精進落としをしない場合の流れ
精進落としをしない場合、当日の流れは変わりますか?
基本的に精進落としをする場合としない場合で、大きな進行の変化はありません。
以下に、精進落としをしない場合の流れを簡単にまとめました。
- 精進落としをしないことを事前に参列者へお知らせする
- 葬儀・法要を行う(葬儀・告別式、火葬など)
- 葬儀・法要終了後の挨拶で、精進落としをしないことをお知らせする
- 返礼品に加えて、精進落としの代わりとなるものをお渡しし、お見送りする
事前に精進落としをしないことを伝えることが大切
精進落としをしない場合、事前に知らせたほうがいいのですか?
精進落としをしないことを決めた場合は、参列者へ事前に伝えることが重要です。
特に、遠方から参列される方や、スケジュールを調整して参加される方には、早めに伝えておきましょう。
伝える方法は、葬儀案内状に「誠に勝手ながら法要後のお席は設けておりません」などと記載します。
僧侶にも事前に忘れずに伝えましょう。
当日の挨拶でも精進落としをしないことを伝える
事前に案内すれば、当日は特に何もしなくていいですか?
いいえ、当日の喪主の挨拶の中に、精進落としに関する案内を組み込みます。
葬儀や法要を終えたことへの感謝を伝えた上で、本来であれば精進落としをすべきところ、本日はしないことを伝えます。
また、持ち帰り用の弁当や返礼品があることも合わせて伝えましょう。
例えば、以下のような挨拶で締めくくります。
「本日は誠にありがとうございました。
おかげさまで、無事にご供養の運びとなりました。
厚く御礼申し上げます。
本来ならば、食事の席を設けるべきところですが、遠方よりお越しいただいている方もいらっしゃるため、失礼させていただきました。
なお、返礼品と折詰を用意させていただきましたので、お持ち帰りください。
今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。」
事前に伝えるだけでなく、当日の案内でもその旨を明記しておくと良いでしょう。
御膳料やお弁当を用意する
持ち帰り用の弁当や返礼品とは何ですか?
精進落としを行わない代わりに、参列者へのお礼として、御膳料やお弁当を用意するのが一般的です。
御膳料やお弁当の他に、参列者へ返礼品を用意するのもマナーです。
御膳料の金額
- 一般的には、3,000円~5,000円程度が目安です。
- 地域や関係性によって適宜調整しましょう。
お弁当の内容
- 法事用の仕出し弁当を用意するのが一般的です。
- 持ち帰りやすいように、折詰めにして用意しましょう。
返礼品の選び方
- 故人と参列者の関係性や、季節に合ったものを選びましょう。
- 消耗品やちょっとした日用品などが喜ばれます。
まとめ
精進落としをしない場合について、たくさん学ぶことができました。
事前に知らせること、当日案内すること、どちらも忘れてはいけませんね。
大変参考になりました、ありがとうございます。
精進落としは、参列者への感謝の気持ちを伝える大切な仏教行事です。
しかし、様々な事情で精進落としを行わないケースも増えています。
この記事で紹介した流れとマナーを参考に、故人への供養と参列者への感謝の気持ちをしっかりと伝えられるよう、準備を進めていきましょう。