弔辞は単なる形式的なものではなく、故人への感謝の気持ちを伝え、遺族を励ます大切な役割を果たします。
この記事では、弔辞とは何か、誰が読むのが一般的か、どのように書けばよいか、関係性別の例文などを紹介し、弔辞作成の参考情報として提供します。
弔辞で故人へ想いを伝える
大切な人を亡くした際、葬儀や告別式で故人への思いを伝えるために欠かせないのが「弔辞」です。
しかし、誰が読むべきか、どのように書けば良いのか分からない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、弔辞について詳しく解説します。
弔辞を読む人、書き方、関係性別の例文などを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
弔辞は誰が読む?
弔辞は誰が読むものですか?
弔辞を読む人は、故人と親しかった友人や知人、お世話になった恩師や上司、苦楽をともにした同僚や部下などが多いです。
また、故人の孫がお別れの言葉を伝える葬儀もあります。
一般的に、遺族や友人、勤務先や団体など、故人と深い関わりのある人物が弔辞を読みます。
遺族から弔辞の依頼をされた場合は、快く引き受けるのがマナーです。
弔辞の書き方
弔辞はどんなことを書けば良いのでしょうか?
一般的には、以下のような構成にすることが多いようです。
1. 冒頭
2. 故人との関係
3. 故人の人柄や功績
4. お悔やみの言葉
冒頭では、故人への哀悼の気持ちを伝えます。
故人との関係では、「故人とどのように知り合ったのか」「いつ頃から親しくなったのか」「故人とどのような関わりがあったのか」などを述べましょう。
人柄や功績では、故人の人柄を表す具体的なエピソードを伝えます。
故人の功績や業績も合わせて伝えられると良いでしょう。
最後のお悔やみの言葉では、故人への冥福を祈る言葉で締めます。
その他、以下の点にも注意しましょう。
- 忌み言葉や重ね言葉は避ける
- 宗教的な言葉は控える
- 3~5分程度の長さにまとめる
- 読みやすい字で丁寧に書く
誰が読むかで弔辞の内容は異なる
基本構成などは分かりましたが、まだ内容に不安があります。
弔辞を書く場合に意識するポイントの一つには、故人との関係性によって弔辞の内容が変わることです。
誰が読むかで、弔辞の内容は少し異なります。
例えば、親族代表の場合は、忙しい中参列してくれたことや、故人や遺族に対してさまざまな方法で親切にしてくれたお礼を伝えます。
友人代表の場合は、まずは故人との関係を伝えます。
そして、故人との関係を示す印象的なエピソードを含めると良いでしょう。
会社関係者の場合は、故人との関係性を冒頭に述べます。
次に、思い出やエピソードも含める弔辞にすると良いかもしれません。
関係性別の例文:友人
具体的な例文を教えていただけますか?
はい、まずは友人代表の場合の例文を紹介します。
「〇〇さん、突然の訃報に接し、言葉もありません。まだ信じられない気持ちでいっぱいです。
〇〇さんと初めて出会ったのは、〇〇年〇〇月でした。〇〇がきっかけで仲良くなり、それからずっと親しい友人として過ごしてきました。
〇〇さんは、いつも明るく前向きで、周囲の人を元気にしてくれるような人でした。困っている人がいれば、誰よりも先に手を差し伸べてくれるような、優しくて思いやりのある人でした。
〇〇さんとの思い出は数え切れませんが、特に印象に残っているのは、〇〇という出来事があります。そのとき、〇〇さんは〇〇と言ってくれました。その言葉は、今でも私の心に深く刻まれています。
〇〇さん、あなたは私にとってかけがえのない友人でした。あなたの死は、私にとって大きな悲しみです。しかし、あなたのことを決して忘れません。そして、あなたの優しさや思いやりを胸に、これからも生きていきます。
どうか安らかにお眠りください。」
一般的に、弔辞を読むのは故人と親しかった方が依頼されます。
友人、職場の同僚、恩師など、故人との関わりが深い方が、人柄やエピソードを具体的に語り、参列者の心に深く刻む弔辞を紡ぎます。
関係性別の例文:上司・同僚
故人が会社関係の人の場合は、どのような例文になりますか?
そうですね、上司の場合は、以下などの例文が挙げられます。
「○○さんとは30年以上一緒に同じ会社で仕事をしてきました。○○さんは責任感が強く、私だけではなくみんなからとても頼りにされる存在でした。
また、社内のムードメーカー的存在で、仲間が落ち込んだ時には明るく励まし、一緒になって解決しようとされる方でした。この度は突然のことであまりに驚き言葉になりません。○○さんのご冥福を心よりお祈りします。」
同僚の場合は、以下ななどの例文を参考にしてみてください。
○○さんのご霊前に謹んでお別れの言葉を捧げます ○○さんの突然の訃報を聞いて 私たちは大きな苦しみを感じました ○○さんはどのようなプロジェクトにも果敢に挑戦し チームを常に励ましてくれる存在でした 能力だけでなく優しい人柄でも人望を集め 私も○○さんのような存在になりたいと思っていました 私たちは○○さんの残してくださった教えや思いを胸に これからも日々の業務に従事していきます 今まで本当にありがとうございました ○○さんのご冥福を祈り、お別れの言葉といたします |
まとめ
なるほど、弔辞を誰が読むべきかについては、故人との関わりや状況によりますね。
たくさん教えていただきありがとうございました。
弔辞は、故人への思いを伝える大切な場です。
しっかりと準備をして、故人への感謝の気持ちと、冥福を祈る気持ちを込めて読み上げましょう。