弔電は故人への哀悼の気持ちを伝えるだけでなく、ご遺族に寄り添い、励ましの言葉を届ける大切な役割を果たします。
しかし、いつ送るのがよいのか、どのような内容を書けばよいのか、迷うことも多いでしょう。
この記事では、弔電を送るタイミングとマナーについて解説します。
このガイドを参考に、故人への想いを込め、ご遺族に寄り添う弔電をお送りください。
「弔電はいつ送る?」適切なタイミングについて
今回のテーマは「弔電はいつ送るのが適切か」についてです。
友人や知人から訃報が届いたとき、心からの哀悼の意を伝える弔電。
しかし初めての経験や、遠方に住む場合などで訃報を知った日や通夜、告別式の日程が直近な場合、いつ送るのが適切なのかと戸惑ってしまうこともあるでしょう。
そこで今回は、弔電の適切なタイミングについて、そして冠婚葬祭のマナーについて学んでいきます。
弔電はいつ送るのが適切?訃報を受け取った日に送るべきか?
突然ですが、友人の訃報を受け取ったら、その日のうちにすぐに弔電を送るべきなんでしょうか?
弔電は一般的に、訃報を受け取った日に手配することが推奨されています。
その際は、電報会社に電話をし、通夜や告別式が行われる場所へ、できれば通夜の前までに届けるのが、弔電のマナーとされています。
弔電の目的は、早急に喪家に対して哀悼の意や慰労の意を示すことです。
そのため、訃報を知った日にすぐに手配することが理想的です。
その日にできない場合ももちろんありますが、必要以上に送るのを引き延ばさないように心掛けましょう。
訃報を知った日に送れない場合の対応方法
でも、訃報を知った日にそのまま弔電を送れない場合はどうすればいいんですか?
弔電は、できれば通夜の前までには送ることが一般的です。
そのため、訃報を知った次の日には手配しておくと良いでしょう。
遅くても葬儀(告別式)の前までに届くように手配します。
ただし、ご遺族が弔電を辞退するケースもあります。
事前に確認しておくと良いかもしれません。
弔電を送るのが遅くなってしまった場合
もし弔電を送るタイミングが過ぎてしまった場合はどうすればいいんでしょうか?
どうしても弔電がお通夜・葬儀当日に間に合わない場合は、送るのはやめておきましょう。
なぜなら、弔電を送らないことよりも、葬儀が終わったあとに届くほうが失礼とされているからです。
もし弔電が間に合わない場合は、後日弔問するか、弔電ではなくお手紙で「お悔やみ状」を送ることをおすすめします。
弔電の文面のルール
弔電は通常、文面にルールがあると聞きました。
その文面のルールについて教えてください。
まず、弔電の文章を考える際には、故人の宗教に合わせて文章を考えることが重要です。
例えば、葬儀関連でよく登場する「冥福」という言葉で説明します。
本来これは仏教で使われる言葉です。
神道やキリスト教、浄土真宗においては「ご冥福をお祈り致します」という言葉は使用しないことを覚えておきましょう。
仏教の弔電の文例からお伝えします。
「突然の悲報に接し 痛惜の念でいっぱいです
遠方のためお別れにも伺えず 残念でなりません
ご生前のお姿を偲び 心からご冥福をお祈り致します
ご逝去の報に接し 衷心よりお悔やみ申し上げます
在りし日のお姿を偲びつつ 心からご冥福をお祈り致します
突然のご訃報に接し 言葉を失っております
ご家族の皆様のお嘆きも 計り知れないものと拝察致します
○○様のご冥福をお祈り致します」
もし、弔電の文面に悩んだ場合は、専門の業者に相談するのも一つの方法です。
業者であれば、故人との関係性や状況に合わせて、適切な文面を提案してくれます。
神道・キリスト教の弔電の例文
ほかの弔電の例文も教えていただけますか?
神道の弔電の例文は、以下の通りです。
「ご急逝の方に接し 胸がふさがる思いです
ご生前の笑顔が思い出されて 寂しさが募ってまいります
どうか安らかにご永眠されますよう 心よりお祈り致します
○○様のご逝去の報に接し 信じられない思いです
弔問が叶わぬ非礼をお詫びし 御霊の安らかなる眠りをお祈り申し上げます
ご逝去の報を受け 悲しみにたえません
御霊の安らかな眠りを お祈り致します
ご逝去を悼み 心から哀悼の意を表します
○○様の御霊の平安をお祈り申し上げます」
また、キリスト教の弔電の例文は以下の通りです。
「○○様の御昇天の報に接し 心から哀悼の意を捧げます
天国で安らかな眠りにつかれますよう 心よりお祈り申し上げます
○○様との出会いに心からの感謝を申し上げます
ご家族の皆様の上に 主イエス様のお慰めがありますようお祈り致します
○○様に出会えたことを神に感謝致します
神の御許に召され 安らかな眠りにつかれますようお祈り申し上げます
○○様の悲報に接し 驚いております
主の御許で安らかに過ごされることを 心からお祈り致します」
弔電の送るタイミングに関するまとめ
弔電の送るタイミングについて教えていただき、ありがとうございました。
しっかりとこのマナーを身につけ、今後に生かしていきたいと思います。
弔電は、故人との最後の挨拶であり、ご遺族への慰めの言葉となります。
タイミングやマナーを守り、失礼のないように送ることが大切です。
この記事で紹介した内容を参考に、故人への敬意とご遺族への思いやりを込めた弔電を送りましょう。