焼香のマナーと作法についての正しい手順と注意点

最終更新日:2024/12/19

焼香のマナーと作法についての正しい手順と注意点

焼香は、故人を偲び、その霊前に心を込めて供える大切な行為です。
しかし、宗派や地域によって作法が異なるため、初めて焼香をする方にとっては、どのような手順でどのように行えば良いのか戸惑うこともあるでしょう。
この記事では、焼香のマナーと作法について、正しい手順と注意点、宗派ごとの違いなどを解説します。
焼香の場に初めて参列される方や、もう一度確認したいという方にも役立つ情報が満載です。

焼香のマナーと作法について

焼香は、故人の冥福を祈り、その霊前に心を込めて捧げる大切な行為です。
しかし、宗派や地域によって作法が異なるため、初めて参列する場合は戸惑うこともあるでしょう。
この記事では、焼香のマナーと作法について、正しい手順と注意点、宗派別の違いなどを詳しく解説します。

焼香の目的と意味

焼香をする目的は何でしょうか?

生徒
先生

亡くなった方や仏に向けて、香を焚いて拝むことを「焼香」と言います。
焼香をする目的は、心と体の穢れ(けがれ)を取り除き、清浄な心でお参りすることです。

焼香は、仏教における供養の一つです。
香りの煙を供物として仏様に捧げることで、故人の霊を慰め、冥福を祈ることにつながります。
また、参列者にとってはお焼香を通して故人に最後の別れを告げ、心を鎮める場となります。

焼香の際のマナー

焼香の際のマナーについて、具体的には何を注意すべきなのでしょうか?

生徒
先生

まず、喪主や遺族への挨拶が挙げられます。
お悔やみの言葉は、日常生活の中で使うことはないでしょう。
普段とは異なる状況であるゆえ、緊張してしまったり、言ってはいけないことを言わないかどうかと必要以上に構えてしまったりします。
そのため、喪主などへの挨拶はあらかじめ考えておくと安心です。
使ってはいけない言葉はあらかじめ把握したうえで、焼香に伺うようにしましょう。

服装や身だしなみも、注意すべきマナーです。
葬儀に参列する際は、ブラックフォーマルや喪服が基本です。
靴下や靴、バッグなどもすべて黒で統一しましょう。
葬儀参列者全員で気持ちよく故人を送りだせるよう、清潔感のある服装をすることが重要です。

焼香の基本作法と一連の流れ

それでは、焼香のやり方を教えていただけますか?

生徒
先生

まず、焼香の基本の作法は、右手の親指・人差し指・中指の3本で抹香(まっこう)をつまみます。
つまんだまま、目の高さまで持ち上げます。
この動作を「おしいただく」といいます。
この後、指をこすりながら香炉の中に落とします。
これを1回~3回行います。

焼香の順番がきたら、祭壇に進み、遺族に一礼します。
そして、焼香台の一歩手前まで歩きます。
この後も、遺族や祭壇を見て一礼(または合掌)します。
宗派ごとの作法に従って、抹香(まっこう)をつまみます。
つまんだら、抹香を香炉の中へ落とします。
宗派ごとの作法に従って、1~3回ほど繰り返し行います。
改めて遺影に向かって合掌し、一礼します。
遺影の方を向いたまま、二、三歩下がって遺族に一礼します。
席に戻るまでが、一連の流れです。

    焼香をあげるときの数珠のマナー

    葬儀では数珠を持参すると思うのですが、何か数珠に関するマナーはありますか?

    生徒
    先生

    そうですね、焼香の際は数珠を手に持つのが基本です。
    左手に数珠をかけて右手でおしいただきます。
    数珠がついた房が下になるようにし、親指と人差し指の間にかけて持つのがマナーです。
    ただし、宗派によって持ち方にも違いがあるので、注意が必要です。

    葬儀の宗派が分かっているのであれば、適切な持ち方を事前に確認しておくと安心です。
    以下を参考に、宗派に関するマナーを確認しておきましょう。

    真言宗浄明玉が付いた側を左側に向け、両手の中指に掛ける
    日蓮宗輪を重ね、左手に掛けて両手で挟む
    浄土真宗右手に数珠を掛け、右手を通す(房は下側)
    曹洞宗輪を重ね、左手に掛けて両手で挟む
    浄土宗房を手前に下げ、2つの輪を掛けて親指・人差し指で挟む
    天台宗房を下に垂らし、数珠を左手に掛ける
    宗派による数珠の持ち方の違い

    焼香の注意点:宗派による回数の違い

    宗派によって、焼香の仕方に違いもあるのでしょうか?

    生徒
    先生

    宗派によっては異なる焼香の回数をマナーとするケースもあります。
    多くの宗派では、1回あるいは3回焼香をします。
    つまみ、おしいただき、落とすという基本的な作法を行います。
    焼香を行う回数は宗派によって違いがあります。

    宗派別の焼香の仕方の違いを、以下にまとめました。

    真言宗おしいただき、3回行う。
    日蓮宗おしいただき、1回(または3回)行う。
    浄土真宗おしいただかずに、1回行う。
    曹洞宗2回行う。
    1回目はおしいただき、2回目はおしいただかない。
    浄土宗回数の決まりは特になし。
    天台宗回数や作法の決まりは特になし。
    おしいただくかどうかも自由。
    宗派別の焼香の仕方の違い

    以上のように、宗派によって焼香の仕方やマナーに違いがあります。
    宗派にあったやり方で焼香を行ってくださいね。

    まとめ

    焼香について学ぶことができました。
    次に葬儀に参列する際は、この内容を参考に、ご焼香を行いたいと思います。
    ありがとうございました。

    生徒

    焼香は、故人を偲び、その霊を慰めるための大切な行為です。
    宗派によって作法は異なりますが、基本的なマナーと手順を理解しておくことで、参列者として心構えを正し、故人に敬意を表することができます。
    この記事を参考に、焼香の場に臨んでください。

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